漢字が苦手なあの子のために
導しているお子さんで、学習障害かな?と思われるお子さんがいます。
ご家庭の方針で療育センター等での診断はされていませんし、支援級、通級利用等はしていない子です。
算数が苦手なことがきっかけで指導することになりましたが、
実は漢字も苦手だし国語も困っているんだ、と本人から聞きました。
日本LD学会によると、
算数障害をもつ子のうち、6割の子が読み障害の合併があるそうです。
まだまだ私も勉強中ですが、特徴がこの子にとっても当てはまるなー、と思っています。
診断されているかどうか、LDかどうかが大事なのではなくて、
本人が成長している実感をもって、
習得したい知識を無理なく習得できることが理想だと思っています。
診断があってもなくても関係なくて、結果が伴っていればいいです。
どんな手段でもいいから、
本人が「頑張ったらできた!」の気持ちが持てて、
学校に行くことや、勉強に前向きに取り組めること、
社会に出て困らないことが大事だと考えています。
普通の勉強の仕方だと効率が悪いかもしれない、無駄な努力をしているかもしれない、
そう思うときは、ちょっと変わった勉強法、
ちょっと変わった教材を提案することがあります。
とても幸いなことに、今、関わっているお子さんの保護者の方はみなさん理解があって、
アセスメント途中の「ちょっと変わった教材やってるかな?」
「思ったのと違う勉強法だな、、、」の時は、
興味をもって意図を聞いてくださったり、私や指導するお子さんに一任してくださったりです。
ありがたいかぎりです✨
↑私も説明するよう心掛けていますが、
もし説明不足の時には保護者のみなさま、ご指摘ください!!
漢字の習得に悩むお子さんのアプローチで、「これいいかも?」と思ったものがあるので、
そのご紹介です。
漢字が苦手なその子は、今まで次のものを試しました。
・ミチムラ式(唱えて覚える漢字eブック)
・スマイルプラネットのプリント、
・漢字フラッシュカード
学校では一人だけ書き取りの宿題が多くて苦痛と言っていました。
なので、書き取りは人一倍やっています。
ミチムラ式の漢字eブックは、画像+言葉があるので、教科書に出てくる言葉がわかるようになったり、
語彙がイメージとしてわかるので、少し良い部分もあったかもしれません。
漢字の習得という観点からは効果がなかったので、
ミチムラ式の漢字eブックで学習
↓
漢字+意味をあらわす絵のついたプリントでその場で復習
↓
宿題でも同じプリントで取り組む
↓
翌週同じ漢字を読みテスト
これで、漢字の意味がなんとなくイメージできたり、読みができるようになってきました。
使っている漢字のプリントは次のようなイメージのものです
すごく当たり前の話ですが、
小学校でやる標準的な漢字学習って、
・漢字のイメージ、意味
・漢字の読み
・漢字の書き方
を同時に習得しようとします。
得意な子は平気ですが、
苦手な子は「いとへん」や「くにがまえ」といったパーツで認識できないため、
効率よく覚えることもできません。
今回のご紹介は平たく言うと、
スモールステップにして時間をかけたら、ちょっとだけ習得できたよ、というだけですが、
それでも、学んでいる子が「おれ、漢字ちょっとできるようになってきた✨」と言ってくれました。
この方法でしばらくこの子の指導は続ける予定ですが、
状況によって変わってくると思います。
もっと他教科の学習が進んで、漢字学習にこんなに時間が割けなくなることもあるかもしれません。
無駄な努力になっていないかの振り返りや、LDについての勉強を引き続きしようと思います!