「学校では大丈夫です」と言われる子が、家で困っている理由
保護者の方から、よく聞く言葉があります。
「学校では特に問題ないと言われます」 「でも、家では宿題にすごく時間がかかります」 「毎日怒ってしまって、親子で疲れています」
学校で目立ったトラブルがないと、困りごとが見えにくいことがあります。
でもそれは、困っていないという意味ではありません。
学校では、まわりの様子を見てなんとか合わせている子もいます。 先生の説明をその場では分かったふりでやり過ごして、家に帰ってから宿題でつまずく子もいます。 授業中は静かに座っているけれど、頭の中ではかなり疲れている子もいます。
特に、まじめな子、空気を読む子、失敗を見せたくない子ほど、学校では困りごとが表に出にくいです。
家で荒れる。 宿題になると固まる。 簡単そうなことに時間がかかる。 「分からない」と言えずに泣く。 何度説明しても同じところで止まる。
こうした姿は、わがままや努力不足だけでは説明できないことがあります。
大切なのは、 「学校で大丈夫なら大丈夫」 と片づけないことです。
学校での姿と、家での姿が違うなら、そこに理由があります。
家は安心できる場所だからこそ、疲れや困りごとが出やすいこともあります。 学校では見えにくい負荷が、宿題や家庭学習の場面で一気に見えることもあります。
知能検査や学習相談では、テストの点数だけでなく、 聞いて理解する力、見て理解する力、覚えておく力、素早く処理する力などを整理します。
すると、 「この説明だと分かりにくかったのかもしれない」 「宿題の量ではなく、書く負担が大きかったのかもしれない」 「理解していないのではなく、覚えておきながら作業するのが大変だったのかもしれない」 というように、見方が変わることがあります。
子どもを責める前に、まずは困りごとの形を整理する。 そこから、家庭での声かけや、学校への相談の仕方を考えていくことができます。
