親が「困っている」と言っていい。家庭でのしんどさも大切な情報です
子どもの相談をするとき、保護者の方が遠慮してしまうことがあります。
「こんなことで相談していいのかな」 「学校では問題ないと言われているし」 「私の関わり方が悪いだけかもしれない」 「もっと頑張らせればいいのかもしれない」
でも、家庭でのしんどさは、とても大切な情報です。
毎日の宿題に時間がかかる。 何度も同じことで親子げんかになる。 声をかけても動けない。 泣く、怒る、固まる。 親も疲れてしまって、やさしく関われなくなる。
こういうことは、家庭の中だけで抱えていると、どんどん苦しくなります。
子どもが困っているとき、保護者も一緒に困っています。 そして、保護者が困っていることを話すのは、子どもを悪く言うことではありません。
むしろ、今の状況を整理するために必要なことです。
学習相談では、子ども本人の様子だけでなく、家庭でどんな場面が大変なのかも伺います。
宿題のどこで止まるのか。 どんな声かけで余計に崩れるのか。 どんな場面ならスムーズに進むのか。 学校ではどんなふうに見えているのか。 保護者が一番困っているのはどこなのか。
こうした情報があると、検査結果の見方も変わります。
たとえば、ワーキングメモリーの負担が大きい子には、口頭で長く説明するより、手順を短く分けた方が合うかもしれません。 処理速度に負担がある子には、急かすより、量や時間の調整が必要かもしれません。 見て理解する力が強い子には、図や表を使うと理解しやすいかもしれません。
保護者が困っていることを言葉にすることで、子どもを責めるのではなく、関わり方を変える入口が見えてきます。
「これくらいで相談していいのかな」と思う段階で、相談して大丈夫です。
困りごとが大きくなりすぎる前に、一緒に整理していきましょう。